仕上がりを左右する、オリジナルグッズの印刷・加工方法、完全ガイド

「シルクスクリーンとインクジェット、結局どっちがいいの?」 「アクリルグッズのUVプリントって、どんな仕組み?」 「このデザインなら、どの加工方法が一番きれいに見えるんだろう?」

オリジナルグッズの仕上がりと品質は、どの「加工方法」を選ぶかで決まります。しかし、その専門的な違いは、初めての方には非常に分かりにくいものです。

この記事では、年間1500件以上の製作を手掛ける私たちグッズメイドが、主要な6つの印刷・加工方法について、その仕組みから長所・短所、そして最適なグッズまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく徹底解説します。

この記事を最後まで読めば、あなたは自信を持って、ご自身のデザインに最適な加工方法を選び抜くことができるようになります。


目次

1. シルクスクリーン

アパレルプリントの王道。大ロットでコストを抑えたいなら、まず検討すべき手法です。

得意な素材綿、ポリエステル
ロット目安30枚〜
価格大ロットになるほど安い
耐久性非常に高い
【仕組み】

デザインの「孔(あな)」が空いた版(スクリーン)を作り、その上からインクをヘラで擦ることで、Tシャツなどの素材にインクを直接刷り込む、版画に近い印刷方法です。1色ごとに版が必要となります。

【長所】
  • インクが厚く乗るため、発色が非常にクッキリしており、力強いデザインになります。
  • インクの耐久性が高く、繰り返しの洗濯にも強いため、ユニフォームなどに最適です。
  • 30枚、100枚、500枚と、数が増えれば増えるほど1枚あたりの単価が劇的に安くなります。

【注意点】

  • 1色ごとに「製版代」という初期費用がかかるため、1枚だけの製作など、極端な小ロットには向きません。
  • 写真や複雑なグラデーションの表現は苦手です。
【こんなグッズに最適!】

【こんなグッズに最適!】 クラスTシャツポロシャツトートバッグなど、同じデザインで大量に作るアイテム。


2. 刺繍

プリントでは表現できない、立体感と高級感が魅力の加工方法です。

得意な素材綿、ポリエステル(厚手の生地)
ロット目安10枚〜
価格中〜高価格帯
耐久性非常に高い
【仕組み】

デザインデータを元に、刺繍ミシンが自動で生地に直接、糸を縫い込んでいく加工方法です。糸の色数や密度によって、デザインの表現力が変わります。

【長所】
  • 圧倒的な高級感と立体感があり、仕上がりが非常に美しいです。
  • 糸で縫い込むため、耐久性は全ての加工方法の中で最も高いと言えます。
  • 企業のロゴなどを入れれば、ブランドイメージを格段に引き上げます。

【注意点】

  • 細かすぎるデザインや、写真、グラデーションの表現はできません。
  • 針で生地を縫うため、薄すぎる生地には向きません。
【こんなグッズに最適!】

ポロシャツ、キャップ、ブルゾン、ワッペンなど、企業の顔となるアイテム。


3. インクジェット(DTG)

写真やイラストなど、フルカラーのデザインを1枚から作りたい場合に最適です。

得意な素材綿100%
ロット目安1枚〜
価格小ロットでは安価
耐久性標準的
【仕組み】

家庭用のプリンターが紙に印刷するのと同じ原理で、Tシャツなどの布製品に、インクを直接吹き付けてデザインを再現します。版が不要なため、1枚からでもフルカラー印刷が可能です。

【長所】
  • 写真や、水彩画のような淡いグラデーションも、非常に綺麗に表現できます。
  • インクを生地に染み込ませるため、プリント面のごわつきがなく、自然で柔らかい風合いに仕上がります。
  • 版代が不要なので、1枚だけの製作でもコストを抑えられます。

【注意点】

  • 綿100%素材に最も適しており、ポリエステルなどの化学繊維には向きません。
  • 濃色の生地に印刷する場合は、一度白インクを下地に印刷するため、淡色生地より少し価格が上がります。
【こんなグッズに最適!】

写真やイラストを使ったTシャツ、個人クリエイターのオリジナルグッズ。

4. DTFプリント

「インクジェットの美しさ」と「シルクスクリーンの鮮やかさ」を両立した、最新の印刷技術です。

得意な素材綿、ポリエステル
ロット目安1枚〜
価格中価格帯
耐久性高い
【仕組み】

まず専用のフィルムにデザインを印刷し、そのフィルムをTシャツなどの上に乗せて熱で圧着させる転写方法です。

【長所】
  • インクジェット同様のフルカラー表現が可能でありながら、シルクスクリーンのように輪郭がクッキリとした、非常に鮮やかな仕上がりになります。
  • 濃色のポリエステル生地など、これまで印刷が難しかった素材にも、美しくデザインを乗せることができます。

【注意点】

  • プリント面がシート状になるため、インクジェット(DTG)のような生地に染み込んだ自然な風合いとは少し異なります。
【こんなグッズに最適!】

販売用のアパレルグッズ、濃色生地のTシャツ、細かいデザインをクッキリ見せたいグッズ。


5. UVインクジェット

アクリルやスマホケースなど、硬い素材へのフルカラー印刷の専門家です。

得意な素材アクリル、プラスチック、木材、革
ロット目安1個〜
価格中価格帯
耐久性高い
【仕組み】

まず専用のフィルムにデザインを印刷し、そのフィルムをTシャツなどの上に乗せて熱で圧着させる転写方法です。

【長所】
  • 速乾性が高く、インクのにじみが一切ないため、髪の毛一本一本のような、非常に細かいデザインもシャープに再現できます。
  • **白インクを下地に使う「白版」**との組み合わせで、透明な素材や色のついた素材にも、鮮やかにデザインを表現できます。

【注意点】

  • 曲面への印刷は苦手です。平面の素材への印刷が基本となります。

6. 昇華転写

素材を「染め上げる」、最も風合いを活かした印刷方法です。

得意な素材ポリエステル、陶器(専用コート)
ロット目安1個〜
価格中価格帯
耐久性非常に高い
【仕組み】

特殊なインクで印刷したシートを素材に乗せ、高熱をかけてインクを気化(昇華)させ、ポリエステルなどの繊維に直接色を染み込ませます。

【長所】
  • インクが繊維と一体化するため、プリント面の凹凸やごわつきが一切なく、素材の風合いを全く損ないません。
  • 生地に直接色を染めるため、耐久性は非常に高く、色落ちの心配もほとんどありません。
  • 写真やイラストも、素材に溶け込んだように自然で、かつ鮮やかに全面表現できます。

【注意点】

  • ポリエステル100%の白生地など、化学繊維にしか使えません(綿には不可)。
  • 熱で気化させるため、厳密な色の再現(PANTONE指定など)は少し苦手です。
【こんなグッズに最適!】

まとめ:最適な加工方法が、最高のグッズを生む

このように、一口に「オリジナルグッズ」と言っても、その加工方法は多岐にわたります。それぞれの長所と短所を理解し、あなたの作りたいグッズとデザインに最適な方法を選ぶことが、成功への一番の近道です。

「私たちのデザインに、一番合う加工方法はどれだろう?」

もし、どの方法を選ぶべきか迷われたら、ご遠慮なく私たちにご相談ください。 貴社の目的とデザインに最適な加工方法を、年間1500件の実績を持つプロの視点からご提案します。

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