「今年もまた、展示会出展の時期がやってきた…」 「大量のノベルティを用意したのに、ブースの前を素通りされてしまう…」 「集めた名刺の山から、一向に商談に繋がらない…」
企業のマーケティング担当者にとって、展示会は大きなチャンスであると同時に、多大なコストと労力がかかる悩みの種でもあります。そして、その成果を大きく左右するのが、来場者に配布する**「ノベルティグッズ」の戦略**です。
この記事では、年間1500件以上の製作実績を持つ私たちグッズメイドが、数々の成功事例から導き出した**「集めた名刺を、実りある商談に変える」**ための、ノベルティ戦略のフレームワークを徹底解説します。予算設定から、アイテム選び、当日のオペレーション、そして最も重要な後日のフォローアップまで、この記事一本で全てが分かります。
【予算設定編】ノベルティの予算と費用対効果(ROI)の考え方
戦略的なノベルティ選びは、適切な予算設定から始まります。
予算の決め方
一般的に、展示会出展費用全体の10〜15%をノベルティ予算として確保するのが一つの目安です。あるいは、「獲得したいリード(名刺)1件あたりの許容コスト(CPA)」から逆算する方法も有効です。(例:リード1件に2,000円かけられる × 200件獲得目標 = 予算40万円)
費用対効果(ROI)の測定
ノベルティは「配って終わり」の経費ではありません。「未来の利益を生む投資」です。シンプルな計算式で、その効果を測定する意識を持ちましょう。ROI (%) = (獲得した商談の平均利益 – 制作費) ÷ 制作費 × 100
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【戦略編】成果を出すための3つの鉄則
鉄則1:目的を絞る。「誰に」「何を達成するために」配るのか?
最もよくある失敗は、「誰にでも、とにかく配る」という戦略なきバラマキです。貴重な予算を最大限に活かすため、渡す「ターゲット」と達成したい「目的(KPI)」を明確に設定しましょう。
【ターゲットの3段階レベル分け】
ターゲット | 目的 | 渡すべきノベルティの方向性 |
---|---|---|
レベル1:通りすがりの来場者 | まずはブースに足を止めてもらう | 低単価・小型で、受け取りやすいモノ(例:ステッカー) |
レベル2:ブースで立ち止まった人 | 会話のきっかけを作り、名刺交換に繋げる | 実用性があり、少し会話が弾むモノ(例:ボールペン) |
レベル3:名刺交換・商談した人 | 特に有望な見込み客に、強い印象を残す | 高品質・高単価で、特別感を演出できるモノ(例:モバイルバッテリー) |
鉄則2:デザインに「会話のフック」を仕込み、最適なアイテムを選ぶ
ノベルティは、お客様と会話を始めるための最高のコミュニケーションツールです。
【会話が生まれるデザインのポイント】
- 「これは何?」と思わせる意外性: 少し変わった形のラバーコインケースなど、相手から声をかけられるようなアイテムを選ぶ。
- ターゲットの課題を解決する実用性: IT系の展示会ならPCに貼れるステッカー、不動産系なら鍵につけるアクリルキーホルダーなど、相手の業務に寄り添う。
- 持ち帰りやすさへの配慮: A4資料が入るトートバッグは感謝され、会場内で「歩く広告塔」になってくれる。
【ありがちな失敗アイテムとその理由】
- 安すぎるボールペン: いざ使おうとしてインクが出ず、逆にブランドイメージを損なう。
- 使い道のないガジェット: 面白そうに見えても、結局誰も使わず捨てられてしまう。
- ロゴが小さいだけのTシャツ: デザイン性が低く、部屋着にしかならない。
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鉄則3:渡して終わりはNG。「次のアポイント」に繋げる仕掛け
ノベルティの真価は、展示会が終わった後に発揮されます。後日のフォローアップで思い出してもらうための仕掛けが重要です。
- ノベルティと連動したお礼メールを送る:メール文面例:
「先日は弊社ブースにお立ち寄りいただき、ありがとうございました。お渡しした**モバイルバッテリー**、ぜひご活用ください。実はあのデザインには…」 - リードをランク分けし、アプローチを変える:
- レベル3のノベルティを渡した最優先顧客には、3営業日以内に必ず電話でフォローアップする。
- レベル2のお客様には、お礼のメールを一斉配信する。
【実践編】展示会当日のオペレーションに関するヒント
素晴らしいノベルティも、渡し方と管理方法が悪ければ効果は半減します。ブースに立つスタッフ全員が同じ動きをできるよう、事前にルールを徹底しましょう。
1. 成果が変わる!ノベルティを渡す際の「一言トークスクリプト」
ただ無言で渡すのは最悪です。ターゲットのレベルに合わせて、戦略的に声をかけましょう。
- 目的: まずは受け取ってもらい、少しだけブースに目を向けてもらう。
- スクリプト例:「〇〇のオリジナルグッズをお配りしています、ぜひお持ちください!」 「こちらのステッカー、PCにも貼れるのでぜひどうぞ!」
- 目的: グッズをきっかけに、自然な形で製品やサービスの説明に繋げる。
- スクリプト例:「ありがとうございます。こちらのボールペン、実は弊社の〇〇という製品のロゴでして、〇〇な課題を解決するサービスなんです。少しだけご説明してもよろしいですか?」 「こちらのトートバッグ、A4資料もすっぽり入りますので、ぜひ他のブースを回る際にお使いください。ちなみに弊社は…」
2. 在庫管理と配布ルール
「誰に」「何を」「どれだけ」配ったかを把握することが、次回の展示会成功への貴重なデータとなります。
ランク分けを徹底する: レベル1〜3の各ノベルティを、箱や袋に明確に分けておきます。「リード獲得用」「最重要顧客用」などと書いておくと、アルバ-イトスタッフでも迷いません。
「見せる」在庫と「隠す」在庫: レベル1のノベルティは、来場者から見える位置に山積みにし、手に取りやすい雰囲気を演出します。一方で、レベル2・3のノベルティはブースの奥やバックヤードに置き、スタッフが判断して渡せるように管理します。
各レベルのノベルティが、1日あたり何個配布されたかを記録します。これにより、「ブースへの訪問者数」や「名刺交換数」を概算で把握でき、費用対効果を測定する際の重要な指標となります。
まとめ:戦略的なノベルティが、展示会の成果を最大化する
展示会の成功は、その場でどれだけ名刺を集めたかではなく、その後どれだけ商談に繋がったかで決まります。ノベルティを単なる「配布物」ではなく、「お客様との関係を築くための戦略的ツール」として捉え、本記事で解説したフレームワークを実践することで、貴社の次の展示会は、必ずや大きな成果を上げるものになるでしょう。
「今回の展示会の目的に合ったグッズは、具体的にどれだろう?」
もし具体的なアイテム選びに迷われたら、ぜひ私たちにご相談ください。 貴社の目的とターゲットに最適なグッズを、年間1500件の実績を持つプロの視点からご提案します。